ゲームして感想書くところ

遊んだゲームについて色々書いていく予定。まれに普通の日記も書く予定。

【グノーシア】プレイ後感想(ネタバレ有) ─ 人狼嫌いが人狼ゲームをやった場合のトライアル実験 ─

時代に乗り遅れているので、今更初コロナにかかった。

でもなぁ~、熱あんま無いし割と元気だなぁ…アクションの必要が無いゲームくらいなら遊べるなぁ~…

 

そうだ!1年半前に買ったグノーシアやろ!

 

 

下の顔普通に怖くて上しか見れない

 

そんなわけで、グノーシアのざっくり感想と各キャラクターのざっくり感想、そして自分がどれだけ人狼に向いていないかを綴ります。

 

グノーシアとは?

そもそもこのゲーム何するんやっていうと、平たく言えば人狼ゲームです。ただし対人戦ではなくゲーム内のキャラクターと勝負します。一回15分程度のプレイで「グノーシア(人狼)」を炙り出したり、逆にグノーシアとして乗員を冷凍させるとクリア。そのループを繰り返す中で、ストーリーが進んでいくという流れです。

それぞれのキャラクターは「論理を優先する者」「積極的に議論を進める者」「直感で嘘を見抜く者」「感情任せに投票する者」「アホ」など様々な個性があります。従来の人狼ゲームと異なり、たとえ事実に基づいて犯人を推理したとしても、皆を同調させるほどのカリスマが無いと話を聞いてくれないことがあります。何もしてないのに嫌われて冷凍される事も。何もしてないのに壊れた!

ストーリーを進めるために「特定の人物を護り続ける」「別の人物との共同戦線で、とある人物を冷凍させる」といった特殊プレイが求められたりします。

 

そして問題発生。自分はこの「人狼」というゲーム、めちゃくちゃ苦手です。苦手なだけならまだしも、何が面白いのかすら分かっていません。

流行ってたよねー人狼。今でもそれなりにやっている人はいるかな?人気の火付け役はやっぱりAmong Usかしら。

Among Usも何度かやったことはあるのですが、もー全然ダメでした。オワってた。ということでどれくらいオワっていたかを箇条書きで書くコーナーです。

  • 嘘が付けない。
  • 殆ど喋らない。
  • 人狼になっても何すれば良いか分からない。
  • 殺すタイミングやアリバイ作りのようなロジカルシンキングが出来ない。
  • 取り敢えず目の前にいた人を殺した所、残りのメンバーが全員固まって動いていたため普通にバレる。
  • そもそも罪のない人を無闇に殺したくない。
  • 人狼ながら誰も殺さない。一緒に脱出しようと見せかけるだけ。
  • 自分が人狼の回は超平和。
  • 最終的に「誰も死んでない」という理由で人狼だと疑われる。そして合ってる
  • 仲間の人狼が華麗にキルした所、華麗過ぎて俺が把握出来ず普通に通報する。行動が意味不明なため逆にバレず。
  • クルーになったらなったで何もしない。というか推理も出来ないし誰が怪しいとか分からない。
  • 誰も信じたくないので一人で黙々と作業する。
  • 普通は疑われる所だが、上記のイメージが共通認識としてあるので一貫して無害な奴と認識される。つまりいてもいなくても変わらない。
  • 稀に疑われた際、ロクに否定しない。「んーー」としか言わない。
  • クルーの時もロクに否定しない。
  • だってさっさと退場したい。
  • 拙いながら自分一人で考え、勝手に怪しそうな人を導き出す。しかし責任を負いたくないので人には話さない。
  • 投票の時のみ勝手に導き出した人へ入れて若干アピールする。
  • 同情しがちなので出来れば他人へ投票したくない。
  • もう自分に投票したい。
  • だってさっさと退場したい。

まだまだ叩けば出そうですがこんな感じ。まーーーーー苦手なのよね人狼って。

大前提として「自分の友達とか好きな人を騙して殺す」ってコンセプトが訳分からないもん。何が面白いのそれ…と思ってしまう。ダメだろ友達騙して殺しちゃ。倫理的に。

そして友達がそれをやっている所も見たくないもの。普段誠実そうな人が「アイツがやりました!(自分がやった)」なんてシーンを見ちゃうと(この人普段の行いも演技だったのかな…)となる。ならないの普通?なるよね?

 

やべ、Among Usアンチブログになりかけてた。

まあ以上のことから人狼ゲームってのはすこぶる相性が悪く、自分の中ではローグライクと並び大の苦手ジャンルです。突如ローグライクを敵に回す発言

 

グノーシアは対人じゃないのと、ストーリー部分が気になったので買いました。今回は副題として「こんだけ人狼嫌いな人が人狼ゲームやったらどうなるの」という実験結果のような見方もしてみては如何でしょうか。

さて、もう人狼イヤすぎて「苦手」なんてオブラートに包まず「嫌い」とか言い出してて危険なのでさっさといきましょう。

 

 

ざっくり感想

面白かったですよ。流石に高評価を受けているゲームなだけある。

ただここで俺のいう面白い要素は「キャラクター」「シナリオ」であって、人狼要素が面白かったかって言われると…いや、普通の人がやったら面白いんでしょうね。機械相手かつ感情操作が重視されがちなゲームなので、それでもまだなんとかやってました。

やり方メッチャクチャでしたけどね。高ロジックのキャラが「じゃあお前は絶対に人間だな」と言い出して「えっなんで?」となるシーンなんか日常茶飯事。チュートリアルの論理的破綻を見抜く方法を見て「ん、分からね(*´з`)」で終わったり。議論もこんなん↓

ラキオ「セツが怪しい」→オレ「セツはマブだから贔屓します」

ラキオ「しげみちが怪しい」→オレ「まあしげみちってそういうキャラだしいっか!」

ロジックを元にした推理なんか何も無かった。話をとりあえず進めてったら「なんか勝った」「なんか襲われた」の繰り返し。多分ちゃんと論理的破綻を見抜ける人がやったら倍楽しめたんだろうなぁ。

キャラクターとシナリオはもうサイコーだね。なんだかんだみんな良いキャラしてるし、ループを活かした見事な話の構成だった。

 

 

キャラクター

個性豊かな14人のキャラクター。ちょっとずつ雑記。決して万人受けするグラフィックではないけど、SFの雰囲気とマッチしてますよね。

 

セツ

終始好印象のヒロイン枠だった。唯一主人公と同じ状況下に置かれているってだけですごい信頼したくなるよね。この場合の俺はロジックガン無視で「セツに票入れたくないなァ…」となります。なんで人狼ゲーム買ったの。

でも結局セツがグノーシアだった時の敗北イベントも見なかったし、ホントに悪い印象が何もないままだな。ヘイト集めがちだから護る系イベントで「オレが言うのもなんだがあんま人狼上手くねぇなセツちゃん!」となったくらい?そんなちょいドジな所も良し。うーん良いヒロインだ。

でも対セツの敗北イベは見たかったな正直。セツが弱いのが悪いってことで!(お前がすぐ死ぬからでは?)

 

SQ

リアルだとかなり苦手なタイプの人。ゲームでは初回のグノーシアとして設定されており、SQとセツのどっちに投票するかという流れになる。頭のおかしい俺は逆張り一択でセツに投票。SQにキバを剥かれたのでしばらく苦手でした。(自業自得)

人数が増えてからはレムナンとのイベントでたまに存在感を出してくるくらいで、吊られにくい性質も相俟って印象が薄くなっちゃった。スマホゲー稼働初期の強キャラみたいなイメージ。

でも最後に回収した特記事項がSQのもので、同時に恋愛イベントがあったんですよ。アレはやばいね。危うく心奪われかけた。この手のキャラにそうなるのは自分史上初めてかもしれん。設定が設定だから何気重要キャラでしたね。

 

ジナ

自分の中でセツに次ぐレベルでずっと良い子。どちらかというと特記事項が解放される度に「いやめっちゃええ子やん…」とオジさんみたいな感想と共に好感度が上がっていった。最初目立たない人だとか思っててゴメンよ。

やっぱり衝撃を受けたのは船体修復イベントですね。あの儚さったら無い。リザルトの「グノーシアは…もう、いない。」という文と、勝ち陣営まで哀しい顔してる様子もまた良いんですよねー。地球出身だし、ごく普通の日本人って感じがしますよね。日本人ではないのか?でも和食派だよな…

 

ラキオ

初見で「うわっ無理だコイツ」となったキャラ。見た目はそこまでだけど可愛げが無さ過ぎるし、とにかく毒を吐くだけのキャラだと思ってたので。暫くプレイするうちに可愛げが見えてきましたね。やたら喋ってヘイト集めてすぐ死ぬムーブが。

…なんですが、シナリオが後半へ進むにつれて彼(?)を頼る場面が多くなるんですよね。意外と物語の鍵を握っているという。そして何より、ループするきっかけを俺が取りに行った時のアレね。アレでもう印象180度変わった。「根は優しいキャラ」って大抵「いやこれしきの優しさ見せられたくらいじゃ印象変わんねーよ」と感じるひねくれた俺でもアレは変わった。優しいわこの人。最後はやはり好印象でした。

 

ステラ

初登場時にグノーシア顔を見せつけてきてトラウマ抉られたキャラ。

以降かなり長い間、潜在的な苦手意識があった。キャラクターとしての苦手要素は特に無いんだけどな。無いというか、議論にあまり出てこないから印象薄くなりがちですよね。

正体が明かされた時の衝撃はなかなかでした。言われてみると、話し方とか似てるな…

じゃねえよ、お前Leviで参入してんならあんな怖い顔する必要ないだろ!心臓に優しくしてくれもっと!

 

しげみち

あまりにも出オチ過ぎて笑ってしまった。また名前が良いよねしげみちって。カリスマが高くて「何を言っても許される」とプロフィールには書かれていたんだけど、そんなことどうでもいいくらい投票されまくって速攻消えていくんですよね。何なのアレ?もしかして「(コイツに)何を言っても許される」っていう意味?…まあ、俺も困ったらしげみちに投票してたわ。すまん。

セツと映画を見るイベントではなかなか良い役回りしてましたね。あのポジションにこういうお調子者キャラが配役されること珍しい気がする。

 

俺が唯一グノーシアで撮った30秒録画はコイツが「わくわく!人間牧場」で勝った瞬間のアレです。

 

コメット

何個属性持ってんのってキャラ。まーーこの子もよう死ぬイメージ。ラキオ&しげみちとトリオ組めばいいよ(ラキオのストレスやばそう)

天性の直感により敵を見つけるけど、ロジックが無いから理由を説明出来ない。そこを主人公がカバーして推理していく…という流れが正しいのかな。え、俺ですか?「あーハイハイ」で済ませてました。コメットよりロジックが無いので。

この子のエンディング後の動向好き。なんとなく少女終末旅行を想起させた。

 

シピ

ごく普通の好青年という印象。と思いきやネコになりたくて首からネコが生えているという奇天烈な見た目…なのだが、それ以外が普遍的過ぎて結局ただの好青年で終わった。このゲームで奇抜側へ回るならネコが身体にくっついてるくらいじゃ勝負出来ないぞ。

どうにも影が薄めだな。ステラと同じ匂いを感じる。どっちも能力が平均的だからかな?

 

ジョナス

当たり障りない恰好をしたアブナイおっさん。行動原理が全然分からなかった。20年前のAIみたいだった。本人にその気は無いんだろうが、言動一つ一つが若干ズレてて面白い人ではある。

人として大事な何かが壊れているんだろうなー。ククルシカ溺愛団体であること然り。コメットと同じく後日談は好き。命尽きるまでステラと宇宙旅ってことですよね。なんというか「この広い宇宙にはそのように、誰にも認知されず生命活動を続けている人がいる」という状況にそそられるものがあります。あ、やりたくは無いです。

 

ククルシカ

想像の50倍ヤバイ人だった。

なんでしょうね…この「事実は明らかになっているのに、謎は深まるばかり」な感じ。ククルシカに関する強めのイベントが複数あるせいで、印象が益々強くなっていった。夕里子がラスボスならこっちは裏ボスだな。

真エンドを見た後だとゾクッとしてくるよね。ドールが意思を持つ理由、レムナンと留守番した時の行動、全部繋がってくる。

もう女の子信用出来ないよ…好きな人が突然バーサーカーになったらどうしよう(無い)

 

沙明

ラキオより第一印象最悪な奴だった。議論に参加しないわマブのセツをナンパするわ、こんなんもう「喋る下半身」だろ。「喋らない人形」のククルシカとユニット組んどけ。

ラキオみたいにガンガン前出てガンガン冷凍されるならともかく、この性格で超保身派ってなによ。やることがコスすぎる。現実にいたら一番キライなタイプ。いくらなんでもコレの評価が変わることは無いだろって思ってましたね。変わるんですけどね。ちょろっ

育った環境とかはもうちょっと深堀り…というか、もうちょっと酷い目に遭っててほしかった。いや大変っちゃ大変だけどさ。第一印象がさ…

大きく見直したのはコメットの粘菌騒動ですね。「悪い奴じゃない」ってのはこういう人のことを言うんだろうな…と。第一印象が流石に尾を引っ張ってしまったが、結局自分の中で「まあまあ良い奴だな」くらいには持ち直した。

 

オトメ

打って変わってずっと好印象だったのはこの人。いや、イルカですがね。人になりたいって言ってたから人って言おうかとね。

純真無垢ですごい善性を持っていて、ジナと似たような感覚。ヒトになりたいとイルカなりに苦悩する姿は感銘を受けたな。お前よりヒトらしくないヒトなんてこの世にゃ腐るほどいるんだぞ!

性格的に味方陣営を庇いがちだから、グノーシアかどうかは分かりやすい方なんでしょうね。え、俺ですか?「ただの良い奴なんでしょ」で済ませてました。コメットよりロジックが無いので。(最早そういう問題では無いんじゃないか?)

 

レムナン

かなり終盤まで謎の多い人でした。SQと関わりがある?ククルシカとも?なんで?っていう。最終的には理解出来るんだけど、そりゃ分からんよね…

議論でもあんまり喋らないし、全体的に薄れがちなタイプ。でも味方してくれることが多かったかな。俺とレムナンとグノーシアの3人で最終日へもつれ込んで、ずっと俺サイドに付いてくれたことが何回かあった。後で知ったんですがレムナンって主人公に対する初期好感度が低めに設定されていて、最初は敵対しがちらしいですね。ホントたまたま好きな色を白にしてたのが功を奏した。(好きな色が同じキャラクターは初期好感度が高くなるらしい)

 

夕里子

おもむろに登場し、明らかにやべー奴だろこれって雰囲気を醸し出し、実際にやべー奴。

…と言いたいのだがククルシカが全てを持っていった感があるので個人的には「ちょっとやべー奴」で止まってしまった。すまない…

コレには一応理由があって、多分しっかりと人狼の出来る人がやると夕里子の凄さに気づくと思うんですよ。議論でも絶大な影響力を持っているし、この人が疑ったらみんな同調する程のカリスマ性も持っている。確かに凄い人ですよ。

ただねぇ…俺だからねぇ…コメット以下のロジックを持つ俺にはねぇ…分かんなかったんすよ。議論の流れが。なまじステルスはそんな高くないから「よう目立つこと言って、割とサクッといなくなるなぁ」くらいにしか思ってなかった。残念ですが出直してきなさい。俺も出直してきます。

 

 

総評

今更言うことでもないが人狼要素が弱すぎる。

ゲームはホント面白かったんだよ。人狼が下手過ぎた。ちょっと他の方のブログでプレイ日記を見ているんですが、もう目から鱗の新事実が目白押し。

「えっ!そうやってグノーシア割り出せんの!?」

「そのコマンドそうやって使えば効果的なの!?」

「終了後のログ見たら各キャラの行動原理分かるの!?」

「そこまで推理してやるものなの!?」

こんなことばかりです。最後のに至ってはそれグノーシアじゃなくて人狼の常識だろっていう。勿体ない遊び方してんなー。確かに1プレイおよそ15分って巷では言われてるけど、違ったもん。5分で終わってたもん。

 

 

次までにもっと嘘をついて人を騙して容赦なく殺せるようになります!

 

 

……いや、なんでそんなことしなきゃいけないんだ?やっぱ人狼ダメだわ…

とはいえ人狼嫌いでも関係ないほど素晴らしいストーリー・キャラクターだったので、とても楽しめました。良いゲームだったー。